IT系専門学校を退学した話

退学 Advent Calendar 2019 - Adventar

6日目に書かせていただくShinnopoです。

 

私は今年の4月に2年制のIT系専門学校に進学し、8月いっぱいで退学しました。

 

近年ITが何かと注目されていますが、そんな中IT系専門学校への進学を考えている方、IT系専門学校の実情が気になる方などにこの記事が役に立つといいなぁと思います。

前提

 私がプログラミングを始めたのは中学生の時です。高校生の頃にはアプリ開発とか結構やっていたので、入学前からプログラミングは結構できました。また、Web業界を志望しています。あと、自由にやるのが好きなので拘束されるのはあまり好きじゃありません。

 

 ※筆者は専門学校を退学していることからわかるように専門学校についてやや否定的な立場にあります。できる限り客観的視点から中立な意見を述べるよう注意していますが、若干のバイアスがかかっているということに注意してください。また、筆者が在籍していた専門学校での体験、及び知り合いの他の専門学校卒業生から聞いた話をもとにこの記事を書いているのですべての専門学校で当てはまるというわけではありません。

 

専門学校に進学した理由

 高校時代からアプリ開発などを行っていたため、コードを書いていたい。情報系以外の授業(物理や英語など)をあまり受けたくない。早めに就職したいなどの思いから大学ではなく専門学校へ進学しました。

 

何故退学したのか

 いくつか要因があるので1つずつ上げながら専門学校の実情をお伝えしたいと思います。

 

教育レベルの低さ

 教育レベルが全体的に低いです。まず授業ですが、プログラミングなどの実習と情報処理技術者試験(基本情報)の座学の2つがあります。

 

 コースはシステム開発系、ネットワークセキュリティ系、モバイルアプリ開発系のなど様々なコースがありますが、1年次は共通で同じカリキュラムを受けます。共通カリキュラムではHTML/CSS/JavaScript, Linux, データベース, Java, オブジェクト指向設計をやります。

 

実習

 実習は市販の入門書を配布、その内容に沿って書いてあることを先生が読み上げる。ソースコードはほぼコピペ。しかも授業のコマ数の関係で入門書は飛ばし飛ばしなので内容をすべて網羅するわけではありません。自分で入門書買って進める方が遥かに効率がいいし経済的です(学費がないので)。しかも、入門書レベルで授業が終わります。

 

 HTML/CSS/JavaScriptを入学してすぐにやりますが、すべての授業が終わったあとWebアプリを作れるようになった人は皆無です。静的なWebサイトを作っている人もいましたがその人は授業はあまり聞いておらず自分でテキストを読み進めたりProgateやったりしてました。

 

 Linuxの授業ですが基本的なコマンドを打ち込むだけです。はい、それだけです。

 

 Javaの授業は退学後なので受けていませんが、在校生に聞いたところ上記の授業と変わりないそうです。

 

 

座学

 座学では基本情報技術者試験(以下FE)の学習をします。私が在籍していた専門学校は資格試験に強い専門学校だったので座学ではオリジナルのテキストを使用していました。

 

 担当教員もFEを所持していました。が、間違いが多すぎます。用語を間違えて暗記していたり、用語の呼称を間違えていたり、生徒の質問に回答できないなど致命的なミスが目立ちました。担当教員も在籍していた専門学校の卒業生とのことでCSなどの教養がないため、深い知識を有していないのでしょうが資格試験を指導する立場にあるのなら基本的な事項について回答できるように日々努力して欲しかったです。

 

 ちなみにFEは秋試験に受験しますが、受験後座学は一切なくなります。落ちた人のサポートについてはよくわかりません。

 

教員

 教員のレベルははっきり言ってかなり低いです。実習はIT企業に努めていた実務経験者が担当しますが、皆現役ではないので知識が5年くらい遅れてます。技術の進歩が早いIT業界において5年前の最先端技術で止まっているのはかなり致命的です。

 

 自分で勉強し知識をアップデートしている教員もいますが、業務で使っているわけではないのでそこまで深い知識ではありません。学生でインターンしている人の方が圧倒的にできると思います。

 

 新しい技術の勉強すらしていない教員は、、、お話になりません。

 

 ルーズさ

 学校、教員共にめちゃめちゃルーズです。質問したこと、お願いしたことを普通に忘れてます。あと嘘が多いです。聞いていた話と違うということが多々ありました。

 

 例えば、校内のPCは最新版にしておくと入学前に聞いたいましたが、5年位前のモデルでした。Webデザインコースの人たちはメモリが4GBしかない2012年モデルのMacで頑張ってPhotoshopIllustratorの勉強をしていました。。。

 

 他にも課外授業で英語やベンダー資格の対策をやると聞いていたのですが、結局ありませんでした。

 

 イベントや学費関係の書類の連絡なども期日ギリギリに来ます。社会人として正直疑います。その人達が就活指導をするという、、。

 

 ちなみにモバイルアプリをやりたいと思っている人は絶対に専門学校はやめたほうがいいです。うちの学校のモバイルアプリコース希望者たちは全員コース変更を進められていました。理由は、モバイルアプリに将来性がないから。授業はKotlinではなくJavaだし、知り合いの専門学校ではサーバと通信しないアプリしか作らなかったそうです。学校側のモバイルアプリへの認識がその程度なのでモバイルアプリやりたい人は専門学校はマジでやめといたほうがいいです。

 

 高い就職率の罠

 専門学校は高い就職率を売りにしています。特にIT系などは90%を超えるなど高い就職率を誇っています。が、落とし穴があります。

 

 学校の求人経由でしか応募できない。

 

 1番の罠です。行きたい企業の求人が入っていなかった場合詰みます。学校の求人(パイプがある企業)経由で申し込むため高い就職率を維持しています。そして学校に来る求人はほぼ社内SEかSIerです。東証1部などの人気大手企業(の子会社)など多数あるため、大手SIer(子会社)に行きたい人や安定した企業で働きたいという人には非常にオススメです。

 

 Web系からの求人は中小ベンチャーくらいです。みんな聞いたことのあるメガベンチャーに行きたい人は諦めましょう。Web系に進むにも学校で扱う技術がレガシー(SIer向き)なため独学で学んどかないと入ってからが厳しい気がします。

 

 

 パンフレットには大手人気企業などへの就職実績が載っていたりしますが、その人達は独学で努力して高いスキルを持って自力で就職した人だったり、その企業への求人は近年全く入っていなかったりするケースがあるので注意したほうがいいです。

 

 パンフレットに載っている企業に就職したいならば、入学前にその企業は求人経由で入ったのか、ここ数年のその企業への就職状況などを確認することをオススメします。

 

 内定は1社からしかもらえない。

 

 学校の求人は企業とのパイプ、信頼で成り立っているので内定をもらった場合辞退できません。また、内定を辞退できないので複数社から内定をもらってその中から絞り込むということもできません。氷河期時代の就活だと思ってください。内定が貰えればいいという考えです。

 複数社で最終面接まで進みそうだったらどうするの?と思うかもしれません。基本的にそうならないように時期を調整して応募するらしいです。仮に上のようなケースになりそうなときは希望順位が低い方の面接を辞退するらしいです。

 

 ちなみに、学校側に相談すれば求人が入ってなくても自分で企業を受けることもできます。が、その場合は上記のルールから学校の求人が使えないと思ったほうがいいです。

 

 余談ですが、就職率100%を何年も維持している学校がたまにありますが、そういった学校は内定もらえなかった人を就職希望から辞退させて内定取れた人だけを就職希望者としてカウントして100%にしているケースがほとんどなのであまり信用しないほうがいいです。

 

拘束時間の長さ

 専門学校は忙しいとよく聞きますが、実際に忙しいです。基本的に9:20〜16:50まで学校に拘束されます。しかもこれが週5日です。大学生と違って空きコマや午前で終わる日はありません。学校によっては日によって早く終る日や空きコマがでる日があるところもあるようですが、基本的に大学生より時間が取れないというのは間違いないと思います。

 

 また、時間帯からもわかるように長期インターンなどをしようと思っている人には絶望的です。長期インターンはほぼ無理です。行けてサマーインターンくらいです。

 

自由のなさ

 基本的に自由はあまりないです。高校の延長だと思ってください。まず授業ですが選択授業などはありません。あってコース選択くらいです。大学生のように選択して授業を取るというようなことはできないです。自由にカリキュラム組んでやりたい人や自分で考えて動ける人には結構きつかったりします。

 

 担任制なので遅刻するとめんどくさいです。高校のようにうるさく言われます。むしろ高校よりうるさく言われます。まぁ、すぐに社会に出るので当たり前と言ったら当たり前。

 

 「高校卒業したし、髪染めてやるぜ!!!!!」と思っているあなた。染めることはできます。が、10月くらいには就活の準備に入るため黒くしないといけません。あなたの派手髪ライフは半年で終わります。

 

バイバイ青春

 もしあなたが彼女を作ってイチャイチャしてやろうと思っているなら、諦めましょう。IT系専門学校はほぼ男子校です。私の情報処理のクラスには男子45人に対して女子は2人しかいませんでした。

 

 理系の大学も変わらないかもしれませんが、大学はまだサークルという救いのオアシスがあります。専門学校にサークルはありません。パンフレットに部活が載ってたりしますが、なぜか情報処理のクラスはロボットプログラミングか、eスポーツしか入れませんでした。。。

 

 私は恋愛は求めていなかったので特に気にしませんでしたが、彼女欲しいと思っている人は学校内で出会いを求めるのは諦めたほうが良さそうです。

 

退学した理由のまとめ

 前提として、自分がプログラミングがある程度できたこと、Web系を志望していたことが大きかったと思っています。

 

 入門書レベルなら余裕でできたため、授業がとても退屈でした。先生にエラーの原因について質問されることもありました。授業中は自分で開発をしていましたが、全く聞いていない授業のテストは満点。退学するまでの試験はすべて満点でした。

 

 座学に関しても、ITパスポートとセキュマネを所持していて、FEも受けたことがあった(落ちましたが。。。)ことから午前の授業で習うことはほぼ知っていたため、午後の過去問を自分で解いていました。

 

 そうした日々を過ごしているうちに授業に出席する意味、高い学費を学校に払っている意味がわからなくなっていきました。

 

 さらにインターンもできなければ希望しているWeb業界に就職することも難しいとなったため、悩んだ末、退学することを決意し今に至ります。入学前のリサーチ不足だと言われればその通りなのですが、、、入学してみないとわからないことや、周りに専門学校進学者がいなかったため、内部の実情まで調べることができませんでした。今後は時間に余裕のある大学に進学することを目指しています。

 

 

まとめ

色々思うところを書いていたらとても長くなってしまいました。。。

 

自分に合わなかっただけで、専門学校自体はそこまで悪くないと思います。特に、入試なしで入学できて国公立大程度の学費で2年間で東証1部の大手企業に就職できるのは、かなり美味しいと思います。子会社という点も転職などでキャリアアップしていけますしね。

 

授業に期待して入学するとギャップを感じてしまうかもしれません。就職予備校だと思って割り切りましょう。あなたが高校生か大学生ならプログラミングスクールよりも専門学校の方が圧倒的に良いと思います。専門職大学というものもできましたが、実態はほぼ変わらない気がします。

 

最後にこの記事が進路で悩んでいる人に少しでも役に立つと嬉しいです。